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2012年5月22日 (火)

冬の北陸遠征記 その③ 道の真ん中を走る“骨董品” 福井鉄道

引き続き、北陸・関西遠征の記事をお送りします。

越美北線の乗り鉄を楽しんだ後は、福井駅前の宿へ荷物を置き、カメラと三脚だけ担いで駅前から続く商店街へと向かいました。

横断歩道を渡り、角を渡った瞬間…不思議な光景が、そこにはあったのです。

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商店街の喧騒の中、出発して行く200形(福井駅前~市役所前間)。

商店街の店の間を突っ切る道路。そこまでは普通の光景です。ですが、そこには鈍く光る2本のレールに、一段高くなったホーム。そして、車に挟まれて堂々と居座る“電車”がいたのです。

と、少し大げさに書いてみましたが、つまりは普通の路面電車です。

福井駅前から出ているこの路線は、福井鉄道福武線。越前武生から田原町を結んでいる、中小私鉄の路線です。
JRは本数が少ないものの、こちらは割と来るので、暇つぶしも兼ねて訪れてみた次第です。

福井駅前は、少し特殊な構造。本線から、この駅に来る線路だけ分岐しているんです。なので、線路はここで途切れ、列車は折り返して行きます。

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分岐点を曲がる880形886F(市役所前~福井駅前間)。

この路線では、主に名鉄から転籍してきた車両が主に活躍しています。画像の880形は、2連5本が在籍する最大勢力。この他、770形と800形が、同時に名鉄から転籍しています。

これらの車両を記録するのも楽しいですが、福井鉄道に来たからには忘れられないのが、通称“大型車”と呼ばれる鉄道線規格の車両たちです。

これらの車両は、名鉄からの転籍組が来る前から活躍していた車両たちで、名鉄車導入により大半が置き換えられたものの、ラッシュ時用に何本かが残された、いわば残党です。現在は200形3本に600形1本、610形1両の9両のみが、朝夕のラッシュを中心に活躍しています。

一旦ホテルへ戻り、三脚を手にまた福井駅前へ。どの列車に充当されるかは分からなかったので、ひたすら待つ覚悟でいたら、そんなに待つこともなくまず1本目が来てくれました。

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初期に施されていた塗装を纏う203F(福井駅前)。

まず最初に姿を見せたのは、同形式が登場した頃に纏っていた「急行塗装」を施された、203F。古めかしく、決して華やかとは言えない、そんな外装ですが、堂々と、荘厳な、厳めしい。そんな、重厚感ある言葉がとてもお似合いな車両でした。

203Fが発車して行ったところで、福井鉄道完乗を目指して旅立って行った万葉海岸さんより、「次の福井駅前行きが201Fだ」との連絡を受け、高鳴る胸を抑えつつ待ってみると、ゴロゴロと重い響きを立ててやってきました、201F。

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201Fは、以前の標準塗装を纏う。

到着後すぐに運転士が移動し、ヘッドライト点灯、幕も回って出発準備が出来たところで一枚。すっかり日は落ちてしまい、暗闇の中に浮かび上がる201Fの姿は、躍動感に満ち溢れた風格あるものでした。

見惚れている内に、発車時刻。発車ベルがなり、夜の闇の中へゆっくりと消えて行ったのでした。。。

この地で活躍を初めてから、50年が経つ同車。元名鉄車と共に元気に活躍していますが、先日福井鉄道より、今年度より平成28年度までに新型車両4編成を導入し、大型車を置き換えると言う発表がありました。つまり、200型3本と、名古屋市営地下鉄から来た600形1本の4本が廃車になることを意味します。

力強い姿を見ることが出来るのも、あと少し。また夏にでも、訪れてみたいと思います。


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